「店舗事業譲渡したいけど、どこに頼むんだろう?」
「どんなことに気をつければいい?」
「どのくらい期間かかるんだろう?」
では、ご覧ください。
事業譲渡とは、会社(売り手)が事業の全部または一部を他の会社(買い手)に譲渡すること。
他にも株式譲渡・会社分割・合併等とあります。
その中でも事業譲渡は割と話が進みやすいほうです。が、資産にあたるものとか従業員の移行は色んなパターンがあります。
顧問税理士がいましたら、相談してみましょう。
目次
事業譲渡は業者に頼む
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店舗を売却するか迷ってるあなたはまだスタッフに話をしてないと思います。スタッフも決まってないことを聞かされても困惑するはずです。
まずはスタッフに言う前に業者さんに連絡してみましょう。
もし知人に事業譲渡の経験があれば相談できますが、いないと誰にお願いしたらいいかわからないですよね。
今の時代ネットで検索すれば業界ごとに特化した事業譲渡の業者が出てきますので、2社ほど見繕って比べてみるのがオススメです。
月間どれぐらいの取引があるのか?成約時にかかる手数料(買い手だけなのか売り手も必要なのか
ちなみに業者なしで知り合いから買ってもらえれば、買い手の手数料(弁護士に契約書作成料ぐらい)がかなり安くなるので決まりやすくなります。
(その場合は弁護士に相談しましょう)
業者に提出するもの
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用意するもの
業者に相談するとヒアリングシートが送られてくるはずです。そこに店舗情報など記入して提出します。
他に用意したものといえば「スタッフの人数、どんなポジション」などをまとめたものや「2〜3期分の試算表」です。
どのくらいの期間かかるか
買い手が決まったのは業者に問い合わせ、サイト掲載してもらってから1年3ヶ月ぐらいかかりました。
対応した5社の内2社は売却金額の不一致で成立しなかった。そして後の2社はどちらもコロナの影響で自社の状況が変わり、不成立という結果。
予定では、サイト掲載してから6ヶ月ぐらいで終了したかったが、コロナ流行で1年ズレました。
ただ、買い手が決まってからは早く、店舗引き渡しまで3ヶ月でした。
売却金額の決め方は?
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今の店舗あなたはいくらで売却したいですか?
今まで運営してきた色んな想いも加味して、どれぐらいの金額が動いたかは経営者しかわからないものです。
それを総合して、このぐらいかなとなんとなくの感覚はあると思います。(業界のスタートでかかる金額もふまえ)
ちなみに最近の売却金額は「月の利益✖️12〜24ヶ月」で設定するパターンが多いようです。
12〜24か月って割と幅広いですよね。
最初は少し多めに設定しておいて反応をみてもいいかもしれないです。
買い手の感覚で高いと思う人もいれば安いと思う人もいるので、思った以上に値がつくこともあると思います。
僕はちなみに「利益30万✖️23ヶ月」700万で着地しました。スタートでかかった金額ぐらいでした。
店舗の問い合わせと見学!
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業者にお願いしたら、後は問い合わせを待つのみ。問い合わせがあれば、店舗集合して内覧してもらいます。
ちなみにこの時点で売却することは伝えてないので「ビジネスモデルを参考にしたい人がくる」というていにしてました。
一度店舗内を拝見してもらった後、事務所か近くの喫茶店でお話します。
買い手の方は現状の資料(試算表、資産について)に目を通してるので、それを元に色々質問が始まります。
主の質問は、お客さんの層は?単価は?月にどれぐらい来る?なんで売ろうと思ったのか?などの内容がほとんどでした。
他の事業譲渡された方がどれぐらいの問い合わせ数で買い手が決まったかは分かりません。
実際、弊社の買い手が決まるまで4社ほど対応し、5社目で決定しました。
スタッフに伝えるタイミングっていつ?
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これが1番の難関です。
買い手は初月から「スタッフの方がいる状態で運営できる」のが1番大事な条件になります。
どのタイミングで伝えるかによって、スタッフ離脱の可能性が高くなるのです。
僕は買い手が決まり、譲渡する1ヶ月前に伝えました。このタイミングは正直葛藤しました。
スタッフのことを考えると本来1日でも早く伝えたほうがいいんじゃないかと。でも、条件変わらず働けるなら1人も離脱せず、引き渡せるのが次の方にはベストな状態。
この想いを相談したところ「早く伝えるとスタッフ離脱が起きやすい。1ヶ月ぐらいがお互いにとっていい」と言われ、そうしました。
結果として1人も離脱せず移行しました。
ただ、社員不在・パートで成り立つビジネスモデルにしていたので、移行してもらいやすかったかもしれません。
引き渡しの際に必要な契約切り替えとは?
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ここまでくれば大詰めです。
切り替わり日を目掛けて、色んな契約を切り替える手続きをしなければいけません。
買い手の方にも動いてもらう必要があるので、事前にお互いのタイムスケジュールを確認しましょう。
店舗の場合、2〜3日で切り替えれるのもあれば、2ヶ月前ぐらいに連絡が必要なものもあるので注意が必要です。
特に店舗の賃貸契約についてです。
いつまでに契約書の巻き直しが必要かは大家さんによって、変わってくるので最低でも3ヶ月前に聞いておくのが無難です。
他の切り替えはざっと上げるとこんな感じでしょうか。
○電気(電灯と動力) ○ガス ○水道 ○NTT
○インターネット(早めに買い手の方に連絡してもらう必要あり) ○損害保険 ○携帯 ○車
この中でも時間をとられるのがインターネットの切り替え。廃止日と新規契約のタイミングを合わせないとネットが使えない日がでてしまう。
インターネットの切り替えに関しては2ヶ月前ぐらいに確認しておくといいです。
あとの切り替えは1週間前に連絡すればいけるものばかりですが、1ヶ月前ぐらいまでには確認しておくのがいいでしょう。
その後、、、
無事引き渡すことができ、ホッと一安心。
ただ、細かい業務で連絡を取り合う必要は出てくるので、引き渡して終了。ではなく、しっかり引き継ぎましょう。
最後に!
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結果、事業譲渡してよかったと思っています。
正直、事業譲渡ってどうなんだろう?という想いがありました。頑張って働いてくれるパートさん達を裏切るような気がして、経営者のマインド失格なのかなぁと考えることも、、、
なにが大事かすごく考えました。事業を継続させること、働いてくれるスタッフの今後、自分のビジョン、通ってくれているお客さん、、どうすることが正解かはわからない。が、想いを持って自分で選択する他ない。
何事もやってみないとわからないことばかりです。
この記事を読んでくれたあなたはもしかしたら、どうしようか迷ってるかもしれない。
でも、事業継続の意志がなければ、店をたたむか売却を選択しなければいけません。
どうしようかズルズル先延ばしにすると、キャッシュがまわらず後戻りできなくなる可能性もあります。今事業譲渡を少しでも考えていたら、早めの決断をすべきです。
必ず早い方が後からなにかしら救われます。
引き際は始めるより難しいですが、頑張ってください。
では、今回はこの辺で終わります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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